椎茸栽培のはじまり

引用資料:桑野 功著「大分椎茸栽培の言い伝え」


我が国の椎茸栽培は、寛永の頃大分県南部の農民「源兵衛」が、鉈目 (なため)栽培を行ったのが最初であると言われてます。

おそらく古い時代の人たちは、自然に枯れ、自然に枯れた木 から、自然に発生した椎茸を見ていたのでしょう。そして、それをつぎつぎと とってきては食糧として利用して事でしょう。多分この時代にはとても貴重な ものであったに違いありません。そして、乾燥することによって保存する ことも出来、また海から遠く離れた山間部では、ただ一つの料理の”だし” にも使えて、貴重な食品であったと思うのです。

山で仕事をている人達は、自分の仕事場の近くで自然発生している 椎茸を探し求めて食べていたです。そんな生活が続くうちに、この人達は 椎茸について色々なことを知り、色々なことを憶えました。

  • まず第一に、椎茸が発生しているのはすべて枯れ木であって、生立木には決して生えない ことを知りました。

  • そしてさらに、同じ枯れ木であってもなにかの(弾み)で傷ついた 伐採木から多くの椎茸が発生しているのに気づいたのです。